対馬の伝統菓子かすまきのルーツ
かすまきは飴をカステラ風の生地で巻いた和菓子。江戸時代、参勤交代によって江戸から帰島した藩主を迎えるにあたり、贅沢品だった砂糖(餡)をたっぷりと使って長旅の疲れを癒したことがルーツと言われています。
明治以降は庶民の間にも広まり、島の伝統菓子としてお土産や冠婚葬祭の引き出物として親しまれるようになりました。
ずんぐり、どっしり!対馬かすまきの特徴
対馬で親しまれるかすまきは長さ約十センチ、厚さ約四センチが標準的なサイズです。
ずんぐりとした形状が特徴であり、どっしりと食べ応えがあります。島内では九軒の製菓店でかすまきが製造され、最近は食べやすいひと口サイズやミニサイズも登場。店舗によって生地の厚さや餡の種類に違いがあるので、食べ比べもおすすめです。
長崎県内で親しまれるかすまきイロイロ
かすまきは対馬だけでなく、壱岐市や島原市でも製造されています。壱岐市のかすまきは対馬に比べると細く、島原のかすまきは外側にザラメがまぶしてあるのが特徴です。島原市や南島原市で親しまれる「とら焼き」は、かすまきと同じく餡をカステラ風の生地で巻いてありますが、表面が虎模様になっているから面白いですね。